卓上の無煙焼き肉プレート

無煙焼肉

準備は野菜を切るだけでおいしく楽しめるのが焼き肉の魅力!

家庭みんなで調理して食べる定番メニューの焼き肉。準備は野菜を切るだけなので、とっても簡単で重宝するのですが、問題は煙。

結構出るんです。煙が多いとにおいも広まります。部屋だけでなく洋服へのにおい移りも気になります。もちろん、窓を開けて換気扇をつけるわけですが、それでも煙は結構こもります。

でも焼き肉は準備も超簡単だし、おいしく楽しめるのでぜひやりたいわけです。
そこで便利なのが煙を抑えてくれるグリル。これ、超便利。

電気ならスモークリーンⅢ、カセットコンロならやきまるがおすすめです。詳しく解説していきますね。

無煙焼き肉グリルなら、スモークリーンⅢとやきまるが二強

無煙グリルにも電気式とガスボンベ式があります。まずは電気式のグリルから。

電気式で無煙グリルと称する製品はいくつか売られていますが、人気があるのは「スモークリーンⅢ」と「ZAIGLE(ザイグル)シンプル」の2つ。
その他の物はグリルに着けられたファンで出てくる煙を吸引するものばかり。グリルに取り付けられる程度のファンでは煙を完全には吸引できません。

対して、「スモークリーンⅢ」と「ZAIGLEシンプル」は煙自体がほとんど出ません。
で、どちらを選ぶかといえば「スモークリーンⅢ」ですね。

人気のZAIGLEなど、上から加熱すタイプは使いづらい

使いにくいZAIGLE

ZIGLE、使いづらい・・

ZAIGLEシンプルは小さくてパーティーに不向きですし、過熱が弱いです。

サイズは2人使用程度です。ZAIGLEは上からにすることで焦げを防ぎ、煙を防いでいますが、上の熱源で下のプレートも熱せられ下からも加熱できる構造にしてあります。そのためプレート全体に具材を敷き詰めると熱線がプレートに当たらず下からの過熱が得られません。これはZAIGLEに限らず、上から加熱するタイプ全体に共通する欠点です。食材は結構隙間を空けて並べる必要があり、サイズのわりに食材が乗りません(;_;)。

サイズで言えば収納にも問題が。加熱部分が飛び出ているので高さがあってかさばり、収納に困ります。

過熱が弱く調理に時間がかかるのも気になります。かといってたくさん並べてしまうとプレートが温まらずさらに遅くなるというジレンマ・・・。(ZAIGLEにはもう少し大きい、通常版ZAIGLEもありますが、通常版は洗浄不可の加熱部分が汚れるわ、中央の柱は邪魔になるわで使い物になりません。シンプルのほうがましです。)

スモークリーンⅢがおすすめ

対して「スモークリーンⅢ」ですが、こちらは不満なく使えます。しかも、消煙+吸引で煙を完全にシャットアウトです。

通常のグリル同様に食材を並べることができサイズに不満がありませんし、収納もかさばりません。

火力もZAIGLEよりはあります。ただ、それでも通常のグリルに比べると弱いです。そこは煙を抑えるためには避けられないところと割り切りが必要なんでしょうね。 しっかり焦げ目をつけて焼きたいと思うと物足りないところはあります。

「スモークリーンⅢ」について詳しく見ていきましょう。

遠赤外線よる加熱で煙を防止

遠赤外線で調理

遠赤外線による分子の振動で調理

遠赤外線の周波数は動物、植物を構成する分子の振動(格子振動)と一致するため、それらの物質に遠赤外線が吸収されると分子の振動が増加し熱となります。通常のコンロや鉄板と異なり、高熱を直接当てて焼くわけではないので煙の発生が低く抑えられるわけです。(金属に全く吸収されないというわけではないので、鉄板など周囲も熱くはなります)。

分子の振動で加熱するという点は電子レンジに近い原理ですね。ただし、遠赤外線は肉などに当たると表面に吸収されて熱が発生します。奥まで浸透することはありませんので、電子レンジのように表面が焼けずにべちゃっとすることはありません。表面からしっかり加熱されておいしく焼きあがります。(遠赤外線ストーブだから体の芯から暖かくなるなんてCMがありますがあれは間違いですよ (`Д´))

備長炭などの炭も遠赤外線を多く発生しているので、この点は炭火に近いとも言えます。ただし、炭火は近赤外線もでているうえに熱も高いので炭火にはかないませんよ。
しかし、簡単に準備できる電気の卓上グリルで遠赤外線による調理ができるのは素晴らしいです。

脂が落ちてヘルシー+煙・油はねを防止

脂が落ちる

脂が落ちてヘルシー、周りも汚れにくい

スモークリーンⅢの鉄板には穴が開いており、ここから脂が下に落ちます。落ちた脂は内部の水を入れたプレートにたまる設計です。

脂が落ちるのでカロリーを抑えられてヘルシーなのはもちろん、肉が脂っこくならずおいしくなりますよ。ホットプレートで焼いている肉とは全然違います。

脂が加熱されると煙が出ます。特に炎やヒーターに油(脂)が触れると燃焼して多くの煙が出ます。しかしスモークリーンでは脂が下に落ちる上に、落ちる脂がヒーターに直接触れないようになっているので、煙の発生が低く抑えられます。

また、肉の脂、調理の脂が落ちる分、油はねも減りますので周囲が汚れにくいです。油はねがゼロにはなりませんが、ホットプレートよりは格段に減りますので、洋服に脂がつくのも減りますし、後片付けが楽になりますよ。

ファンで煙を吸収

ファンで吸引脂が落ちる

サイドのファンで煙を吸引

ダメ押しがこのファンです。遠赤外線+脂を落とす構造でかなり煙は抑えられるのですが、そのうえで本体のファンで煙を内部に吸い込んでくれます。吸い込まれた空気は本体下部で冷やされ、油煙の成分が落とされます。

そのうえ、その空気を再度プレートの上に噴き出して・吸引するという循環をつくり、外部にもれる煙を最小限に抑えてくれます。

ファンで吸い取っても、そのまま部屋に排気されたら意味ないですからね。よく考えられています。

ファンで吸引脂が落ちる

サイドのファンで煙を吸引

お手入れ・片づけが簡単

水洗い可能

水洗い可能・食器洗浄機もOK

煙が少ない=焦げ付きが少ない、ということですので洗うのも簡単です。
さらに、プレートは表面加工がされていますから汚れがするっと落ちますよ。

パーツごとに細かく取り外せて、ほとんどの部分が水洗い可能です。ファンも水洗いできるのが嬉しいですね。食器洗浄機で洗うこともできるので、油もキレイに落とすことができます。

内部の水を入れた受け皿、この水をこぼすと大変(゚Д゚)、なのでこぼさないようには注意しましょう。

角型ワイドサイズでたくさん調理

食材は結構乗せられますよ。

プレート:38×23cm(旧モデルよりプレートが大きくなりました)、本体:幅50x奥行30x高13cm。これは象印やタイガーといった大手の角型ホットプレートとほぼ同サイズです。

また、この形状が使いやすいです。ホットプレートの多くは丸ですが食材を効率的に乗せようと思ったとき、長方形のほうが便利なんです。丸だとどうしてもきれいに並べられなくて隙間が増えてしまいます。四角いテーブルのことを考えても長方形が便利。丸だと近い人と遠い人ができちゃうんですよね。

火力(最大消費電力)は1200wで、これも大手製品とほぼ同等ですね。

特長をまとめた動画を載せておきますね。

カセットコンロなら「やきまる」

カセットコンロはどれを選んでも結局イワタニの製品がすごいんですが、そんなイワタニの中でも無煙焼き肉に特化したコンロが「やきまる」です。

温度の微調整ができないというカセットコンロの常識を覆し、全体を熱しながらも焼き面の温度を250度以下に抑える構造を実現し、煙をなくしています。

まずは以下の動画を見てもらうのが早いです。

煙が全く出ていません。
肉を裏返した時に白く出ているのは湯気ですね。焼いていない面をつけたとたんに煙が出ることはありませんし、すぐに消えていますから。
煙だったとしても、普通のホットプレートとは比べ物にならないくらい少ないのはよくわかると思います。

煙が出ない温度コントロール

やきまるの温度調整

温度調整の仕組み

煙が出ない理由の一つは温度が高くなりすぎないようになっているためです。

煙は、高温により物が燃える時に発生します。イワタニが調べたところ250度以内に抑えると煙が少なくなることがわかりました。
しかし、210度を下回ると焼き目がつかず、味が落ちてしまいます。

そこでプレート表面の温度が210度~250度であれば、煙を抑えつつ焼き目を付けておいしく焼き上げることができます。

温度が、このたった40度の範囲に常に収まるように設計されています。温度センサー無しで。

空気の流れとプレートの形状、炎の強さ、炎とプレートとの距離などを工夫して、バーナーとプレート焼き面の間に適度に熱がこもる構造を開発したというのですから、驚きの技術です。

常に煙が出ない温度に保たれているので、火力調整の必要もありません。調節不要ってすごく便利ですよね

脂を火に当てないで下に落とす3つの工夫

やきまる3つの工夫

煙を出さないためのプレート、3つの工夫

煙を出さない工夫がもう一つ。脂を火に当てないで落とすことです。

脂は燃えやすいので、プレートに残ると煙が出やすくなります。しかし、網を使い脂を下に落とすと、炎や高温部に触れたときにすぐに引火して煙が出てしまいます。

そこで、プレートから脂を落としつつ、高温部には近づけないことが必要になります。
これを実現するために、やきまるのプレートには3つの工夫があります。

1.脂を落とす穴の位置とスリット構造
やきまるでは、火があたる調理部分のプレートには穴がありません。火のあたらないプレート外周部にのみ穴があります。
プレートは中心部が高いドーム状になっているので、油はプレートの外側に流れていき、穴から火に触れることなく下の水皿に落ちる仕組みになっています。
また、肉から脂が落ちやすいよう、プレートには溝があり、この溝を伝って脂が外側に流れていきます。溝は油を落とす穴とつながっており素早く脂が落ちるので、肉に余分な脂が残ることがありません。

2.プレート裏の7ミリの壁
プレート裏側、脂を落とす穴の周囲には7ミリの壁があります。これは落ちる脂に火を当てないようにする防波堤の役割を果たしています。
細かい工夫ですよね。

3.プレート裏の4か所の突起
プレート裏の4か所の突起は、プレートと本体の間に隙間を作るための足です。穴以外にも隙間を作ることで効率的に脂を落とせるようになっています。
これらの脂を落とす構造は特許出願中の独自構造です。一見単純に見えますが、大きさも含めて、全て計算して設計されているそうです。

脂を落とすと煙が出ないだけでなく、肉をおいしく調理できるのでありがたいですよね。

やきまるのその他の特徴

構造はシンプルなのがよくわかると思います。シンプルなので壊れにくいですし、部品取り外しも簡単なので、きれいにお手入れできます。

やきまるのプレート

やきまるのプレート。焼き面直径:233mm

水受け皿

水皿。使用時には水を入れます。ここに脂が落ちてきます。

本体内部

本体の内部。構造はシンプル。

補助取って付属

プレートの取り外しに便利な補助取ってがついてきます

卓上サイズ

卓上で使えるコンパクトサイズ。

スモークリーンⅢとやきまる、どちらがよいか?

スモークリーンⅢとやきまるはどちらもおすすめで、結局どちらを買うべきか?となりますが、これは使い方によります。

スモークリーンⅢは電気なので、コンセントの位置に問題さえなければいつでもすぐに使えて便利です。

やきまるはカセットガスなので、電源コードの取り回しを考えなくてよいのでどこでも使えて、コードに足がかかるといった危険性もありません。
外に持ち出して使うこともでき、使い勝手は良いですが、カセットガスを用意しておかなければなりません。カセットガスはコンビニでも売っているので、入手は簡単といえます。ちなみにカセットガス1本で217分使えるので、1本で何回も使えます。

火力はやきまるのほうが上ですね。プレートへの熱の伝わり方も均一で、どこでも同じように焼けます。
カセットガスであることが気にならなければやきまるですかね?

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